あびてあびて撮りまくれ 「 私の〈正・誤・表〉展 」【 後編 】

胸を打つ作品、テキストがいくつもありました。

そのたびに鼓動が高鳴り、

うわぁっと深く感動するのでした。

写真も浴びるように撮りました。

ここに載せているのはほんの一部

なかなかお目にかかれない展示もありました。

・絵具が剥離、剥落したコンディションのよくない作品

・壁に飾られるでなく立てかけてある作品

・作者不明、題名不明の作品

・今まで展示の機会がなく今回が初お目見えとなる作品など

私はこれらに出会えて

本当うれしかった。

命がふきこまれた作品を、命がふきこまれた私が撮る。

うれしくて仕方ない　この湧き上がる喜びはどこからくるのか…

きっと作品と共鳴していたんだろうなぁ







クライマックスは
〈 正誤表 〉

正誤表
なんだろう、ひとつひとつが生きもののよう…

完璧なものなんてないし、人間（ヒト）も正誤表だ。

完璧・正確でありたいちゃんとしたいと思うけれども、人間、ときには間違えることもある。なるべくそうはありたくないけれど、それも避けようもない自然のことのように思える。

その完璧でないところから人間らしさを感じるし、
なんとなくそこからある種のやわらかさ、美しさへと続いているような…そう考えると奇跡のような事故とも言えるのかもしれません。想像がふくらむ私は勝手にそんなふうにも感じました。





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こうやって見返していくと、

なんとも言葉にしにくいものをいろんな角度から丁寧に検証、緻密に組み立て大胆に展示し、見事にひとつの展覧会にまとめあげられている。

この壮大な試みは、美術、美術館そして人間の真髄を突いているわたしはそう感じました。

ぶっ飛んだ展示は、とてつもなく勇気をくれた。

鋭くて、丁寧で、遊んでて、攻めていて、とても考えられていて、大切にしていて、

そして美しい…


美術を扱う藤井さんのまなざしが見えました。

すごいぜ！藤井さん！！




〈正・誤・表〉展示の最後は、

付箋に書かれた　『 つづく 。』

正誤表は続いていく…
ニヤリと笑う藤井さんが目に浮かびました。







今も私の〈 正・誤・表〉展は続いていまして

写真をプリントし、スライドショーにし、壁に貼り、テキストを書き写し、感想を書き、ファイルにし、プリントしたものをさらに写真を撮り、、、

そう！もうこれは狂っている。〈正・誤・表〉病です（笑）自分でもいったい何なんだコレ？！と思いますが、面白くてやめられないのです。

この展覧会の凄いところは、見終わった後も発見と感動が後から後から追いかけてくる。






展覧会から帰ってきたその日、
撮ってきた写真を現像しながらポロポロポロポロ涙がとまらなかった。

展覧会のすばらしさと自分の魂の声に気づいて。



愛してる芸術
こんなにも魂が喜ぶこと私はこのために生まれてきたんだ。ただただうれしくて撮るんだ。こどものような感覚で。



そんな自分の原点に出会わせてくれた、生きている展覧会でした。






私は 今、生きている！！

藤井さん、すばらしい展覧会をありがとうございます！この長いブログを読んでくださった皆様、ありがとうございます！

● 『 美術手帖 』web版『〈正・誤・表〉 美術館とそのコレクションをめぐるプログラム 』の記事に、私の写真を載せていただきました。






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